ジョニー「どうしたんだマイケル?さっきから写真を眺めながらニヤニヤして? また新しい女でも出来たのか?」
マイケル「へへ、見てくれよジョニー。」
ジョニー「!っこの娘は酒場のウェイトレスのエリーじゃないか!?」
マイケル「そうさ!もう付き合って三ヶ月になる。この任務が終わったら俺たち結婚しようと思ってるんだ。」
ジョニー「おいおい、よせよせ!戦場でそういうこと言うやつは真っ先にやられちまうんだからよ(笑)」
マイケル「ははは(笑)。まぁこの作戦も終盤。やつらはもう袋のネズミさ。お前の頭のキレと俺の銃の腕があれば怖いものなしさ!他の仲間達もいるしな。」
ジョニー「違いねぇ!」
無線「ザザッ、こ、こちらA部隊、応答願います!!!く、黒くて巨大な生物がこ、こち…う、うう、うわぁぁぁー!!!来るなぁぁぁあああ……ツーツーツー」
ジョニー「…一体何が起こっているんだ…」
隊長「全員武装して出動だ!」
マイケル「…あ、あの黒くて巨大な物体は…ま、まさか!」
ジョニー「か、カブトムシだとっ!? や、やつらは正気か!?」
マイケル「おそらく樹液を使って呼び寄せたんだ…本当にヤケクソなんだな。」
隊長「おしゃべりは後だ!てー!!!!!」
ドドドドドッ!チュチュチュチュチュ!
マイケル「おらおらっ!これでも喰らいやがれバケモノ!」
マイケル「クソッ!なんて硬い装甲なんだ!まるで効いちゃいない!」
隊長「それに速すぎる!全員一定距離を保ちながらとにかく撃ち続けろ!」
ジョニー「このバケモノが!この手榴弾で仕留めて…(あっ、あれ?こっちに一直線に向かってくる、こりゃ死んだわ…)」
マイケル「ジョニー!!!!!」
それは一瞬の出来事だった。
ジョニーをとっさに庇ったマイケルはカブトムシの鋭い爪で引き裂かれ即死した。カブトムシはそのまま街のある南へと消えていった。
(この任務が終わったら俺たち結婚しようと思ってるんだ。)
ジョニー「…うぅ、だから…だからあんな話をするなといったんだ…なぜ俺なんかを庇って…エリーになんて言えばいいんだよ…。」
(お前の頭のキレと俺の銃の腕があれば怖いものなしさ!)
ジョニー「そうだよな…お前の銃を借りるぜ…。やつは俺が仕留める!」
ジョニー達ソルジャー隊は、荒野と街の間にある森林地帯へ先回りし、カブトムシを迎え撃つ。
隊長「目標を確認!プランS展開!!!ここを突破されれば街に甚大な被害が出る。なんとしてもここで食い止めるんだ!!!」
ジョニー「ラジャー!!!(マイケル…どうか見守っていてくれ)」
ドドドドドッ!チュチュチュチュチュ!
隊長「そうだ、そっちのポイントへ追い詰めろ!!!」
隊長「そっちへ行ったぞジョニー!!!後はお前に任せた!!!」
ジョニー「ま、任せてください!!!」
ジョニー「く、クソッ!手が震えて!!!…やっぱり俺には無理なのか?」
(お前の頭のキレと俺の銃の腕があれば怖いものなしさ!)
ジョニーはマイケルの言葉を思い出していた。すると手の震えが止まった。
ジョニー「ありがとよマイケル!!!」
ジョニー「どんなに装甲が固くても、裏側はそうじゃねぇだろ?」
あばよっ!!!
パーン!!!!
目標沈黙!我々の勝利です!!!
ジョニー「お前の銃のおかげさマイケル…またいつか酒でも飲もうぜ。」
こうして長く厳しい戦争は終結した。
今の平和な時を生きる我々は、その平和の上に多くの尊い犠牲があったことを忘れてはいけない。
そしてこうしてフィギュアを使った撮影はやっぱり楽しい。来年はオスのカブトムシで挑戦したい。そう想いを馳せるのであった。
おわり。