今日はタンナーという工場に勤務している革職人さんに、日々の仕事や皮革、レザークラフトについて色々と教えてもらいました。
やあ、僕は革職人。本日はよろしくね。
まずは革製品の原材料となる動物の皮がどこからやってくるのか見ていこう!
皮は食肉の副産物
ここは僕たちのタンナーが契約している牛舎。
広い牧場でのびのびと生活しているね。
ここは水飲み場。
この牛たちからはミルクを搾って乳製品に、
屠殺して食肉に加工するんだ。
様々な乳製品や牛肉は、僕たちの食生活とは切っても切れない。
僕たちは多くの命を頂きながら生きてるんだね。
焼肉バリうま!
革製品に使われる皮は、こうした食肉の副産物として余ったものが使用されるんだ。
決して皮を取るために殺したりはしない。まぁ病死だったり、ワニやダチョウなどのエキゾチックレザーなんかの例外も一部あるけどね。
皮から革へ加工する、『タンナー』へ
その皮を僕が働いているタンナーで加工するんだ。
タンナーとは動物の『皮』を腐らないように鞣して『革』にする人、会社のこと。
落ち着いたデザインでカッコいい建物だろ?
ちなみに牛革の他にも「豚」「馬」「羊」「ヤギ」「鹿」等、多くの種類があるけど、このタンナーは牛革専門のタンナーなんだ。
今回はこのタンナー内も案内するよ!
入り口を入ってすぐ左に大きなチェストがたくさん並んでいるね。
中には腐敗しないように塩漬けにされた大量の皮が入っているんだ。
結構強烈な匂いだろ?
その横に2基並んでいる巨大な木製の樽はドラムと呼ばれるもの。
このドラムで先程の塩漬けにされた原皮に洗浄して綺麗にするんだ。
こういった洗浄を含め、革の鞣し作業には大量の水が必要になるんだ。
だからこのタンナーも大きな川のそばに建設されているだろ?
この川の存在がとても重要なのさ。
洗浄が終わった皮を作業員が取り出して次の工程へ向かうよ。
これがタンニンなめしを行うピット槽さ。他のタンナーじゃなかなかお目にかかれない貴重な鞣し方なんだ。
中に充満している液体はアカシアの木から抽出したタンニン液を使っているよ。
このピット槽に原皮を長時間漬け込む事で、皮の繊維間にタンニンが浸透し、皮から革へと変わる。これがタンニンなめしと呼ばれる製法さ!
漬け込む期間は約一ヶ月。すごい時間と手間がかかってるんだ。
ちなみにこれがアカシアの木ね。
続いて2階へ案内するよ。
2階では鞣しを終えた革を吊るしたりして乾燥させるんだ。
より空気が循環するように大きな窓は基本開放しっぱなしさ。
他にも革をカッターで裁断したり色んな加工をここで行うんだ。
このタンナーでは自主ブランドを立ち上げ、鞄や財布などの革製品の製作・販売なども行っていて、僕はその製作に携わっているのさ。
ここでは革の染色を行っているよ。
実際に赤・黄・青の染色液に革を浸してみよう。
とてもきれいに染まったね!これもしばらくここで乾燥させるんだ。
こうして様々な加工を経て、みんなが普段何気なく身につけている革製品になるんだ!
これにて本日のタンナー工場見学はおしまい。
もしレザークラフトに興味が湧いたなら、僕が今まで製作した革製品を見ていってくれよな!
最後に
マインクラフトをプレイしていると、
牧場で牛に餌を上げて飼育したり、交配させて数を増やしたり、バケツにミルクを搾ったり、屠殺して手に入れた牛肉を調理したり、その時に出る革で本や額縁、防具を製作する…
これってレザークラフトやんっ!
それなら革を加工するタンナーを建築してみよう!というのが今回の記事のきっかけです。
タンナー建築の参考にさせてもらったのは、去年見学した新喜皮革さんです。

ドラムは結構上手く作れたのでお気に入り♪
最後に一応断っておきますが、僕自身は皮革業界に携わっておらず、ただ趣味でレザークラフト製作をしているだけの人間なのであしからず。
というわけでおしまい!
皆殺しの漢字間違っている。
屠殺(とさつ)と読みます。