廃墟の女王、マヤカンに合法で接近できる!
月一回で開催されている『摩耶山・マヤ遺跡ガイドウォーク』に参加してきました。
摩耶山の遺跡群をトレッキングで巡る、美しい自然と歴史の痕跡を楽しめるイベントです。
そして最大の目玉は、廃墟好きなら知らない人はいない廃墟の女王、旧摩耶観光ホテル、通称『マヤカン』に接近出来る事!
数年前、このマヤカンに興味を持ってぜひとも行ってみたいと色々調べてみたところ、最寄駅に着いた時点でマヤカンに不法侵入しそうなやつは通報されるとの情報を見て完全に諦めていました。
中には入れないのは残念だけど、是非一度間近で見てみたいと思い今回参加することにしました。
15時 摩耶ケーブル駅に集合。夏休みということで20代の若者も意外と多かったです。
摩耶ケーブル乗車
ケーブルカーに乗り込みます。この日はNHKの取材クルーも同行するとのこと。
取材されたらどうしようとドキドキしてたけど、結局声かけられませんでした(笑)
約5分程で虹の駅に到着。大正時代に作られた歴史ある駅舎が今でも現役で使われています。
千万弗展望台跡。素晴らしい展望が望めるスポットですが、摩耶ロープウェーが出来てからは客足が減ってしまったんだとか。
駅構内でパネル説明を聞き、その後摩耶ロープウェーに乗り込み掬星台へ向かいます。
摩耶ロープウェー乗車
ロープウェーから眺めるマヤカン。
山奥に静かに佇む姿と神戸の町並みとの対比が美しい。
ロープウェーの影。
掬星台の星の駅より見事な虹を拝めました。これはめっちゃテンション上がる!
今では日本三大夜景の一つに数えられる掬星台ですが、この場所はもともと戦争時に大砲を並べるために作られた軍事施設だったとガイドさんから教わりビックリしました。
掬星台出発
誓約書にサインをしてトランシーバーを受け取り本格的なガイドウォークのスタートです。2時間ほどかけて摩耶山道をトレッキングしながら下ります。
摩耶山の三角点。
龍神っぽい倒木。
天狗岩大神にある天狗岩。
摩耶山には天狗や龍神を題材にした伝説が多く残っています。
列が長く伸びて先頭から離れてしまっても、耳元のイヤホンでガイドしてくれるので安心。
道も歩きやすく、僕は登山の格好で挑みましたが普通の服とスニーカーでもなんとか大丈夫な感じでした。
ただ夏場ということで蚊とブヨが多いのなんの。ガイドさんが虫除け用の薄荷スプレーを貸してくれたけどそれでも鬱陶しかったです。
奥の院跡。
この一帯は原生林が広がっている特別保護地区で、六甲山地の中でも貴重なエリアなんだとか。
三権現社跡。
旧天上寺貯水場。
水道がなかった当時、ここに湧き水を貯水して使っていたそうです。
旧天上寺の本堂跡。
摩耶山の名前の由来ともなっている摩耶夫人(お釈迦様の生母)を本尊するお寺で、子授け・安産・子育て祈願等、多くの女性から信仰を集めていたんだとか。
最盛期には比叡山、高野山と並ぶ大寺でしたが、残念ながら昭和51年の火災でほぼ全ての主要建造物が焼失してしまったそうです。
原因は放火。女人高野ともよばれ女性から多くの信仰を集めたお寺でしたが、犯人は女性だったそうです…。無念。
そんな大きなお寺がここ摩耶山にあったなんて初めて知ってビックリしました。
長い石段を下ります。
沈殿槽跡。
湧き水や雨水を貯めてその上澄みを隣の槽へ移して使われていました。
風呂跡。
歴史を感じさせるアサヒビールの空き缶。
一見ゴミですがこれも貴重な遺物。たまに登山客が親切心で拾ってしまうそうですがもちろん厳禁です。
旧天上寺の火事で溶けたラムネ瓶。当時の火事の激しさを物語っています。
他にも朽ちた瓦やタイルの破片が転がってる中、なんとガイドさんが昔の貨幣、和同開珎まで発見しました。こういった歴史的遺物が平然と転がってるのが面白い!
摩耶の大杉。
樹齢1000年と言われこちらも信仰の対象でした。
旧天上寺の火災で弱って枯れてしまいましたが、圧倒的存在感は健在です。
仁王門。
旧天上寺の火事は免れましたが、屋根など損傷がひどい状態だったので今ではトタンになっています。
全体的に左側に傾いているのがちょっと怖い。
アメヤ跡。
このコンクリート製の水槽に冷たい湧き水を貯めて、ラムネや果実等を冷やしていたそうです。天然の冷蔵庫ですね。
宝篋印塔。
お経を収めるための塔。
峠茶屋跡。
見晴らしがいい〜!ここでゆっくりお茶したら気持ちいいだろうなぁ。
とうわけで摩耶山・マヤ遺跡ガイドウォークも佳境に差し掛かってきましたが今回はここまで。
メインのマヤカンは 摩耶山・マヤ遺跡ガイドウォークに参加して憧れの廃墟『マヤカン』へ! 後編 へ続く!
